交換者

KAZUKIhgfdrfgh_TP_V.jpg仕事の為に毎日通う駅、その駅で起こった不思議な出来事を書いてみたい。
それは週末の金曜日、終電とまではいかなくとも遅めの時間の電車で駅に着き帰宅しようとスマホの画面を眺めながらホームを歩いていると、視界の端にチラチラと人影が映る。同じ電車を降りた人なのかと気にしていなかったが、改札への階段を昇ろうとした時不意にその影が前に来たかと思うと、その影にぶつかってしまった。
ここで頭を上げ謝ろうとしたのだが、接触した筈の人影は無く首を傾げて階段を登っていった。すると妙なことに階段を踏みしめる感触が普段と違う。言葉で表すと難しいが、感覚的には雨でぬかるんでいる泥の上を歩いている様な踏み心地であった。
雨も降っていないし不思議な感触ながらもスマホを見ながら歩く私は綺麗な階段でその感触も疲れから来ているのだろうと流していた。そして階段を登りきったとき、普通なら見知った広筈の改札口は無く見知らぬ駅名、改札口がそこにはあった。
ここで私も事態に気付きスマホをポケットに入れると元来た階段を戻った。ここで進むと戻ることが出来なくなりそうで、必死に駆け降りた。そうして階段の終わりに何もないところで肩がぶつかる衝撃を受けたかと思うと、そこは見知ったホームであり振り返るといつもの階段がそこにはあった。
夢か幻か分からないものの、今度はと階段を昇ろうと足を一歩踏み出した瞬間、私の背後から囁く様に、こう声を掛けられた。
「次は、代わってもらうから」

この記事へのコメント