昼と夜

images.jpg
仕事中に体験したことを書いておこうと思う。
私の仕事は所謂警備員であり、朝夜問わずシフト制で仕事がある。現場は固定ではなく各場所に派遣され、その場所に沿ったルールややり方での作業を求められる少し面倒な仕事である。
そんな日々の中で、夜間に物音や人影を見ることはザラであり普段から塩やお守りを携帯しているためさほど恐怖を感じる事態にはならないのだが、とある現場だけは絶対に回してくれるなと懇願するところがある。
それは、関西の某スーパーだ。ここだけは二度と行かないと会社へ念押ししている。何故なら、次に行けば確実に私の精神は崩壊するからだ。
その現場へ私が入ったのは、警備員の仕事を始めて半年くらいのことだ。まだ先輩と派遣される場所ばかりで退屈していた事もあり、昼間に決められた巡回ルートから少し外れた所を歩いてみた。すると、何故か気になる扉がある。ただのドアなのだが不思議と開けてみたくなる。勿論巡回中ということもあり、開けはしなかった。
数日後今度は夜間ににそこへ行くと、前回気になっていた扉を調べてみるかとやって来た。するとその扉は開いており、奥から何か響いてくる。人のくぐもった声なのか、それは聞き触りの悪い音で嫌な感覚が押し寄せてくる。これ以上は聞いてはいけないとその場を後にしようとしたが、その場に背を向けたら何者かに襲われる、そんな気がして動けないでいると先輩が遅い私を迎えにやって来てくれた。そうすると不思議なことに身体は動きそのまま先輩と詰所に戻ることが出来た。
先輩曰く、その扉は普段は人の視界に入らぬ様な結界?らしきものが敷いてあるが、たまに引かれる奴がいて、そのまま行方知らずになるか自殺しているということが何度かあったらしい。
日常に潜んでいるただの扉さえ、いつ牙を剥いて来るか分からない、私はそれからは引かれない様にその現場だけは避け続けている。

この記事へのコメント